「人間」 VS 「AI」
小室です。
SFみたいなタイトルですが、これ割とここ最近現実的になっているであろう問題です。
人間とAIについて語るにはまずはプログラミングのお話からしていきましょう。
■プログラミング的思考
「プログラミング」というとちょっと難しそうで敷居が高そうなのですが、実はプログラミングというのは数学的な要素ではなく図工だとか国語的な要素が強かったりもします(何をするかにもよりますが…)
例えば、小室がいつも作っているプログラムは
○○という命令(ユーザーの操作)が来たら△△をする。
□□という命令(ユーザーの操作)が来たら××という所からデータを取ってきてユーザーに表示する。
もしその時に◇◇という内容が含まれていた場合は△△ではなく××をする。
このような事です。
ここに数学的な要素は在りません。あるのはただ「何かが起きたら何かアクションを起こす」というものだけです。
この仕組みを考える時に「順を追って物事を整理する(国語的な考え方)」「最大限起こりうるユーザーのアクションのパターンの構築(図工的な考え方)」を考えてそのパターンの分だけ処理を分岐させているだけなんです。この事を「条件分岐」と言います。
■人間に例えると…
上記で述べたプログラム的な考え方って人間に近しい部分があるんですよね。例えば人間で考えると…
○○という目標を達成したいから△△を実行する。
□□をやりたいから××を先にやっておく。
もしその時に◇◇みたいな事が起きたら××しよう。
プログラムも人間も大体がこういった行動パターンかと思います。つまりプログラミング的思考は普段皆様も生きている中で無意識のうちに行っているんですよね。
■AIとは
さて、ここで本題のAIについて語っていきましょう。AIとは Artificial Intelligence(アーティフィシャル インテリジェンス)の略です。つまり「人工知能」の事ですね。
通常のプログラムではプログラマーが考えたパターンの行動しか出来ません。つまり、プログラマーの想定する行動パターンを超える事は在り得ません。
対してAIは自分で勉強しながら行動パターンを増やす事が出来ます。
では、AIはどの様に勉強しているのでしょうか?
例えば特定の誰かを認識するプログラムを考えてみましょう。
そうですね。「特定の誰か」は孫悟空さんにしましょう。

こういった何種類かの写真をAIさんに渡します。その時に
写真Aには孫悟空さんがいます。
写真Bにも孫悟空さんがいます。
写真Cには孫悟空さんがいません。
こういった情報を与えるわけですね。ここで新たにAIさんに写真を渡します。

この写真をAIさんに渡して「この中に孫悟空さんはいますか?」という問いを投げかけます。ここでAIさんは以前にもらった写真を一度考えます。それらを照合した結果孫悟空さんとはどういった顔・どういった服装・どういった髪型など複数の条件を組み合わせて孫悟空さんがいるのかいないのかを判別します。
それが正解でも間違っていてもその答えは一度自分の中にストックします。
この繰り返しでAIさんはどんどんと勉強を続けていくんです。
最初はめっちゃ精度が悪いんですけどサンプル数が増えてきた時に精度が格段に上がるんですね。
と、これが大まかなAIの仕組みです。
ちなみに偉そうに語ってますが、小室はAIは作れませんw
■人間にとっての脅威
よくよく考えてみましょう。これって本来であれば人間しか出来ない作業ですよね?
だって目で見たものから情報を判断するんですから。
しかし、機械がこれをやってくれる。となると
機械には記憶があいまいになる事が無い。
電気が供給されれば24時間無休で稼働し続けられる。
疲れや感情がないので集中力がなくなる事が無い。
ざっと挙げただけでも人間以上の仕事をしてくれそうです。つまり、AIが発達すればするほど仕事を奪われてしまう人間が出る可能性がある。という事です。怖いですね~。
■AIに無くて人間にあるもの
単純作業であればあるほどAIはその効果が絶大に感じます。
しかし前述したようにAIには「感情」というものがないのです。
人は忘れゆくものなんて言ったりしますが人間の記憶はいずれあいまいになっていってしまいます。
ご飯を食べなければ死んでしまいますし、程よく休憩を取らなければ良いパフォーマンスで作業なんて出来ません。
しかし人間には「感情」があります。お互いを「思いやる」事が出来るのです。
AIにも感情を持たせたりしますが、結局はそれはプログラミング的な「条件分岐」でしかありません。
感情とは時に悪い方向に働いてしまうこともありますがそれも含めて人間の良い所なのではないでしょうか?
相手に良くないことをされて「怒る」から、相手から気遣いを受けて「喜ぶ」から、良くない出来事に遭遇して「悲しむ」からお互いに理解出来、人間らしく生きる事が出来るんですよね。
■パチンコ屋さんに置き換えてみましょう。
お客様からの質問…AIであれば完璧なマニュアルに沿った受け答えが出来る。
ドル箱下ろし…AIであれば遊技台からの情報を受け取って即座に対応に行く事が出来る。
景品交換…AIであれば絶対に間違うことがなく、且つ迅速に対応出来る。
と、AIであれば完璧な仕事が出来ますね。ただし、ここには「感情」が一切ありません。良くどこかのお店に行ったらいませんか?マニュアル通りにしか受け答えしてくれない店員さん。
何度も言いますが人間には「感情」があるからこそのマニュアルを超えた「サービス」が出来るのです。さらに人間には「個性」があります。この「感情」と「個性」から自分だけのお客様とのコミュニケーションが生まれるのではないでしょうか?
どの分野においてもそうですが、ここは絶対に忘れてはいけないとても大切な部分です。まさにここに僕たち人間の「価値」があるのではないでしょうか?
■まとめ
今回は大分長めに語ってしまいましたが、時代はすでにAI時代に足を踏み入れている状態です。しかしどんなに優れた機械でも結局、人間の「感情」に勝るものはないと思います。
これを機会に今一度自分の「価値」を考えてみて頂けたら幸いです。